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「玄関に手洗いほしい」「そこにお金かける?」——セカンド洗面で止まる夫婦の話
ショールームで間取りの打ち合わせをしていると、こんな会話をよく耳にしました。
「玄関入ってすぐ手を洗えたら便利じゃない?」
「え、洗面台もう1個つけるの?そこにお金かける意味ある?」
セカンド洗面——つまり、メインの洗面台とは別にもう1か所設ける手洗いスペースのことです。
コロナ以降「帰ってすぐ手洗い」の意識が高まり、新築で検討するご夫婦がかなり増えました。
でも、ここで夫婦の意見がきれいに割れるんです。
この記事では、元ショールームコーディネーターの私が実際に見てきた
「セカンド洗面で揉めるパターン」と、後悔しないための考え方をお伝えします。
よくある夫婦のすれ違いパターン
パターン① 「衛生面」vs「コスト」で割れる
もっとも多いのがこのパターンです。
奥さまが「子どもが帰ってきたらすぐ手を洗わせたい」と言うと、
旦那さまが「洗面所まで歩けばいいじゃん」と返す。
実際にショールームでこう言った旦那さまがいました。
「洗面台ひとつ増やすだけで20万でしょ?洗面所まで10歩だよ?」
数字で考える方にとっては、たしかに「10歩で済むことに20万」は高く感じます。
一方で、毎日の動線で考える方にとっては「その10歩でリビングのドアノブを触る」ことが
気になるんですよね。
パターン② 「朝の渋滞」を深刻に感じるかどうかで割れる
もうひとつよくあるのが、朝の洗面所渋滞問題です。
「朝、洗面所が混むから2階にも洗面台がほしい」と言う奥さまに対して、
旦那さまは「俺は5分で終わるから混まないけど?」と答える。
私がコーディネーター時代に聞いた名言があります。
「あなたが5分で終わるのは知ってる。でも私は15分かかるの。そしてその15分の間に子ども2人が順番待ちしてるの」
自分の身支度時間を基準にすると、相手の困りごとが見えなくなる。
これがセカンド洗面の議論がかみ合わない大きな原因です。
なぜこのすれ違いが起きるのか
セカンド洗面の議論がこじれる理由は、「使用頻度の想像力」に差があるからです。
洗面台を「顔を洗う場所」としか捉えていない人と、「手洗い・うがい・ちょっとした水仕事・子どもの汚れ落とし」まで含めて考えている人では、必要性の感じ方がまったく違います。
さらに、セカンド洗面は「なくても暮らせるもの」です。
なくても暮らせるからこそ、「必要派」は感覚で押しがちになり、
「不要派」は数字で切りがちになる。
結果として「便利だと思う」vs「もったいない」の平行線になりやすいんです。
コーディネーターが使っていた「解決の問いかけ」
ショールームでセカンド洗面の議論が止まったとき、私はこう聞いていました。
「もし洗面台がそこにあったら、1日に何回使いますか? 具体的に場面を挙げてみてください」
この問いかけをすると、面白いことが起きます。
「帰宅時の手洗い、寝る前の歯磨き、子どもの手洗い……3回かな」と出てくる方もいれば、
「うーん、帰宅時くらいかな」と1回しか出てこない方もいる。
1日1回しか使わないなら、正直なくても困りません。
でも1日3回以上使うイメージが湧くなら、10年間で1万回以上使う場所になります。
私はこう続けていました。
「1万回使う場所に20万円。1回あたり20円です。それを高いと感じるか安いと感じるか、おふたりで話してみてください」
すると、感覚派の方は数字で納得できるし、数字派の方も「たしかに1回20円か」
と感じ方が変わるんです。
セカンド洗面で後悔しないための3つの判断ポイント
① 設置場所は「動線上」にあるか
セカンド洗面で一番多い後悔は「結局使わなかった」です。
廊下の突き当たりや、普段通らない場所に置くと、存在を忘れます。
玄関からリビングへの動線上、もしくは2階の階段を上がってすぐの場所など、
「通りがかりに使える位置」がベストです。
② 水はねと掃除の手間を想像できているか
セカンド洗面は、設置して終わりではありません。
小さなボウルほど水はねしやすく、周囲の壁や床が汚れやすい。
「おしゃれなボウルを置きたい」と見た目で選ぶと、
掃除が大変で使わなくなるケースもあります。
見た目より「水はねしにくいサイズ感」で選ぶのが、長く使い続けるコツです。
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水はねが気になる方は、洗面ボウル周りに貼れる防水パネルやマットを使うと、
壁紙の汚れを防げておすすめです。
③ 将来の家族構成で考える
今は夫婦2人でも、子どもが生まれたら朝の洗面所渋滞は確実に起きます。
逆に、子どもが巣立ったあとは使用頻度が下がるかもしれません。
「5年後・10年後の朝、洗面所の前に何人並んでいますか?」と想像してみてください。
新築時に配管だけ通しておいて、あとから洗面台を設置する方法もあります。
迷ったら「配管先行」という選択肢も、コーディネーター時代にはよくおすすめしていました。
費用の目安を知っておく
セカンド洗面の費用はピンキリですが、目安はこんな感じです。
- コンパクトな手洗い器タイプ:5〜15万円
- 小型洗面化粧台タイプ:15〜30万円
- 造作カウンター+ボウルタイプ:20〜40万円
配管工事費は設置場所によって変わりますが、5〜10万円が目安です。
合計で「10万〜50万円」の幅があるので、予算に合わせて選べます。
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「まずはどんなサイズ感があるのか見てみたい」という方は、
コンパクトな手洗い器を楽天で検索してみると、イメージが湧きやすいですよ。
まとめ
セカンド洗面で夫婦の意見が割れたら、この3つを思い出してください。
- 「1日何回使うか」を具体的に数えてみる——感覚ではなく場面で考える
- 設置場所は「動線上」が鉄則——通らない場所に置くと使わなくなる
- 迷ったら「配管だけ先行」もあり——あとから追加できる安心感
セカンド洗面は「あったら便利」から「なくてはならない」になる設備です。
でも、場所を間違えると「あったけど使わない」にもなります。
大切なのは、おふたりで「どこで・何のために・1日何回」を具体的に話し合うこと。
その会話ができれば、答えは自然と見えてきますよ。
家づくり夫婦ラボでは、「夫婦の意見が合わない」を「ふたりで納得できた」
に変えるヒントを発信しています。
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